合わないのだろうか?
『気が合うと思ってたら、根本的な価値観が違いすぎる』
一体どうなっているんだ?
そんな過去の僕と同じような悩みを抱えている旦那さんへ、この記事を送ります。
今回お伝えするテーマは
『男と女の価値観はなぜ違うのか?』
です。
僕たち夫婦は面白いほど価値観が真逆です。全然好きなものも合わないし、嫌いなものも合いません。
夫婦とは言っても、もともとは他人同士なわけで、育ってきた環境が違えば価値観も違うもの。
そもそも、ぴったり100%合うことはない、そんなことは頭では分かっていても、夫婦のズレやすれ違いはできる限り減らしたいところ。
そこで「なんでこんなに価値観が違うんだろう?」という疑問に思い調べてみたところ、どうやら男女の脳(=思考回路)に違いがあるということが判明し
と、僕は思ったのです。
そこでこの記事では、次の3つのことをお伝えします。
- 夫婦の価値観の違いは狩猟時代から始まっている
- 男性と女性の脳で違いがあるけど、決まっているわけじゃない
- 夫婦の価値観が分離している時代から統合された時代へ
男女の価値観の違いは狩猟時代から決まっていた
男女の価値観の違い。それを考えるには僕たちに刻み込まれたDNAから紐解いていかなければいけません。
そう、過去に遡るのです。
どれくらい遡るかというと、遠い遠い昔、まだ人類が「マンモスヤッホー」していた狩猟時代まで遡ります。
この狩猟時代から始まった役割の違いによって、今僕らが苦しんでいる夫婦の価値観の違いにまで発展していると言えます。
じゃあその根本原因となっている役割の違いとはどんなものなのかというと、以下のように分かれていたのです。
- 【男性】生きるために狩猟をして、食料を確保すること
- 【女性】安全を確保するために、子育てや集落での共同作業
そして役割が分かれているということは、その役割を全うするために、お互いが磨いてきた能力が違うということ。
では男性はどんな能力を磨き、女性はどんな能力が磨いてきたのか?
それは狩猟時代に男女が取っていた行動パターンから推測できます。
まずは男性から見ていきましょう。
狩猟時代の男性の行動パターン
男性の目的は『生存(生きるため)』でした。
その目的を達成するためには、獲物を狩り、食糧を確保する必要があります。
そのために必要な行動が以下の5つでした。
- 獲物(目的)を決める
- 獲物がいそうな場所を予測する
- 獲物を確実に仕留めるための作戦を立てる
- 獲物を仕留めるための行動をとる
- 狩った獲物を家に持ち帰る
では、それぞれの行動を見ていきましょう。
獲物(目的)を決める
昔の旅は「命を失うリスク」がとても高いものでした。
だから狩りをするためには、まず狙う獲物を決めなければいけません。
獲物(=目的)を決めないと
- どこに狩りにいくか決まらない
- 狩りをするための人員数が決まらない
といった問題が起きるからです。
獲物がいそうな場所を予測する
次に狙った獲物と遭遇するための場所を予測する必要がありました。
なぜなら獲物がいなくなってしまう前に、道に迷わず素早く辿り着かなくてはいけません。
たとえば、
- マンモスが出現しそうなエリアはどこか?
- その地に無事に辿り着くにはどう行くのがいいか?
という風に地形や空間を把握して、目的地にたどり着く必要があったのです。
獲物を確実に仕留めるための作戦を立てる
次は出会った獲物を確実に仕留めるための作戦を立てます。
狩猟時代の獲物で有名な生き物といえばマンモス。
マンモスは人間の何倍もの大きさがあるので、一人で倒すのは至難の技です。
みんなバラバラに戦うと全滅する可能性すらあります。
マンモスを仕留めるためには、論理的な作戦をたてて、無駄なく素早く、最小限の被害で狩りを遂行しないといけません。
獲物を仕留めるための行動をとる
獲物と遭遇したら、仕留めるための行動をとります。
「怖いよ〜(涙)」とモジモジしてたら獲物が逃げてしまいます。
そんな状況を避けるためには、アドレナリン全開で好戦的にならなくてはいけません。
そして自分の命を守りつつ、一匹の獲物を確実に仕留めるために、全エネルギーを一点集中させる必要がありました。
さらには
- 獲物が逃げた
- 仲間が怪我をした
などの問題が起きたときに、すぐに問題解決する必要があったのです。
狩った獲物を家に持ち帰る
最後は狩った獲物を家に持ち帰ります。
獲物を集落へ持ち帰ると、まるでヒーロー映画のラストシーンのように、喜ぶ家族や我が子の笑顔、温かい仲間たちに出迎えるかもしれませんね。
それが男性にとっての一番の報酬であり、目的を達成するための動機になります。
だからこそ目的達成できない=結果がでないと焦ってしまったりするのです。
長い年月で男性が得意になったこと
つまり男性は、これまでご紹介した5つの行動を長い年月やっていたことで、DNAレベルで以下のことが得意になったのです。
- 目的を定めること
- 地図を把握して迷わず移動すること
- 論理的に計画を立てること
- 一点集中と問題解決すること
- 目的・目標達成のために挑戦すること
これが男性が得意なこと。
では次に女性の行動パターンから同じように見ていきましょう。
狩猟時代の女性の行動パターン
女性の目的は『安全・安定を確保する』ことでした。
その目的を達成するためには、木の実や水といったものを採集したり、子育てや孤立しないように集落でのコミュニケーションをとる必要があります。
そのために必要な行動が以下の3つでした。
- 木の実や水の採集する
- 安全を確保する
- 集落内での人間関係づくり
では、それぞれの行動を見ていきましょう。
木の実や水の採集する
女性は、男性が狩りに行っている間、木の実や水といった食料を確実に集める必要があります。
そのためには命の危険がない安全な場所・外敵のいない平和なところにいくことが大事になってきます。
安全を確保する
男性が狩りにいっている間は集落に危険がないか、集落内と外の安全を確保する必要があります。
- 外敵が集落に近づいていないか
- 子供が病気になったりしていないか
といった、周囲への気配りや、些細な変化に気づくよう、アンテナを張っておかなければいけません。
集落内での人間関係づくり
男性が狩りにいっている間に集落内で孤立してしまうと、自分自身と我が子の命の危険につながってしまいます。
集落内で敵を作らないように、人間関係を良好にしておかなければいけません。
そのため、相手の悩みや困っていることに共感したり、会話を楽しむコミュニケーションが必要でした。
話しかけているのに無視していると思われないように、会話をしながら作業をしたり、子供の面倒をみたり、複数のことを同時にこなす能力が身についたのです。
長い年月で女性が得意になったこと
つまり男性は、これまでご紹介した5つの行動を長い年月やっていたことで、DNAレベルで以下のことが得意になったのです。
- 些細な変化に気づくこと
- 相手に共感して感情を読み取ること
- 同時並行のながら作業ができること
- 円滑なコミュニケーションでの人間関係づくり
これが女性の得意なこと。
男女の価値観の違いが起こる理由
もう一度振り返ってみましょう。男女には以下のような役割の違いがありました。
- 【男性】生きるために狩猟をして、食料を確保すること
- 【女性】安全を確保するために、子育てや集落での共同作業
夫婦の価値観の違いは言ってしまえば、大昔の役割が違ったことで、お互いの反対の能力(得意じゃないこと)を磨いてこなかったからだ、とも言えます。
だから、男性にとっては当たり前にできることが、女性にとっては苦手なことであり理解できない部分。
逆に、女性にとっては当たり前にできることが、男性にとっては苦手なことであり理解できない部分になっているです。
つまり、過去の僕たちの祖先が生きるために頑張ってきた結果が、男女の価値観の違いとなり、現代に生きる僕ら夫婦へ、ある意味重くのしかかっているのです(笑)
男性と女性の脳の違い 一覧表
ということで、ここまでの話をいったんまとめると、男性と女性の価値観の違い=脳の違いは以下の表のようになります。
男性脳 | 女性脳 | |
---|---|---|
思考 | 論理的 | 感情的 |
処理 | シングルタスク | マルチタスク |
特徴 | 好戦 | 平和 |
志向 | 挑戦 | 安全 |
得意 | 空間把握 | 観察能力 |
重視 | 結果 | 過程 |
優先 | 問題解決 | 共感・気づき |
そりゃ180度違うよね、という感じですね。
まだまだ他にもある男性と女性の脳の違い
実はまだまだ他にも男女の脳には違いがあります。
【補足】セロトニンの分泌量が違う
セロトニンは「人の気分に大きく関係している」脳の神経伝達物質のひとつで、精神を安定させ、幸福感をもたらすホルモンです。
男性は女性に比べて、セロトニンを使い回す能力が約1.5倍高いと言われています。
セロトニンが少ないと、心配や不安な感情が起こりやすくなります。そのため男性より女性のほうが不安になりやすい傾向があります。
また脳内のセロトニンの量と女性ホルモンの量が連動しています。
女性が生理中にイライラしたり、八つ当たりしたくなるのは、セロトニンがうまく使えていないからだそうです。
【補足】上側頭講(じょうそくとうこう)が違う
上側頭講(じょうそくとうこう)とは、言語・コミュニケーションを司る部分です。
一般的には男性よりも女性のほうが発達していると言われています。
そのため、男性はうまく言葉がでず黙りがちになり、女性から「なんで無視すんだよ」と思われがちになるそうです。
男性と女性の脳の違いはこうだと決まっているわけじゃない
ただ、ここまでの話で
と、僕と同じ疑問を感じた方はいるのではないでしょうか?
どうやら男性であっても女性脳が強く出ている人もいれば、女性でも男性脳が強くでてきる人もいるみたいで、あくまで先ほどの話は一般的な特徴として考える必要があります。
だから一方的な決めつけはダメ絶対。「そういう性質があるんだな、ふーんなるほどね!」ってライトな感じで受け取るのがいいです。
さらに言えば、現代は狩猟時代とは違う流れが起きています。実は本題はここからなのです(笑)
男女脳が分断された役割の旧時代から、統合された役割の新時代へ
男性の脳と女性の脳には違いがあるよという話をしてきましたが、そうはいっても現代は男女平等な社会です。
これまでのように男性は狩り(仕事)だけやって、女性は家事・育児だけやるといった明確な役割は通用しません。
女性だって男性以上に仕事をする人もいるし、男性だって女性以上に育児や家事をする人もいます。
そうやってお互いができるときにできることをやって、共に家庭を支えていく必要があります。
夫婦円満にしていくヒントは、「これまで長い年月当たり前だった役割の壁を越えることなのではないか?」と思います。
つまりは「お互いの苦手なことを挑戦して克服していくこと」です。
ただ違いがあると分かったとしても、行動に移さないと意味がありません。
女性の得意なことを男性が努力してできるようにするほど、女性のことを理解することにつながるし、
逆に男性の得意なことを女性が努力してできるようにするほど、男性のことを理解することにつながります。
役割を明確に分けていた古い時代から、今度は役割が統合された新しい時代に向けて、お互いの不得意なところにも挑戦する。
そしてお互いの差分をどんどん埋めていく努力が夫婦円満を作っていくために必要なのかもしれません。
夫婦の価値観の違いのまとめ
では最後に、この記事のまとめです。
夫婦で価値観が違うのは、古くは狩猟時代の役割の違いから長い年月繰り返してきた行動によって、DNAレベルで刻み込まれているせいです。
どんな役割の違いがあったかというと
- 【男性】生きるために狩猟をして、食料を確保すること
- 【女性】安全を確保するために、子育てや集落での共同作業
です。
そして男女それぞれの目的を達成するために、とってきた行動が違うため磨かれた能力にも違いがあります。
- 目的を定めること
- 地図を把握して迷わず移動すること
- 論理的に計画を立てること
- 一点集中と問題解決
- 目標達成のために挑戦すること
- 些細な変化に気づくこと
- 相手に共感して感情を読み取ること
- 同時並行のながら作業ができること
- 円滑なコミュニケーションでの人間関係づくり
昔は「お互いに違いがあるんだ、ふーん。」くらいでよかったところですが、今の時代はそのままではいけません。
男性も女性もお互いの苦手なことであったり、欠点や課題を夫婦関係を通して、磨いていけなければいけません。
ジェンダーレスなんて言われるように、分断した時代から統合された時代へと変わっていますからね。
ぜひこの記事を参考に、夫婦の価値観の違いを受け入れ、統合の時代に向けて一歩踏み出すキッカケにしてもらえたら嬉しく思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!