ところで質問です。
『夫婦関係で最も大切なもの』
は何でしょうか?
愛、お金、会話、共通の価値観、尊敬、諦め、努力、我慢、セックス…などなど、十人十色。夫婦関係で大切なものは、その夫婦それぞれによって違うことでしょう。
ただ、僕は「焼酎を全身で飲む」という未知の体験をさせて頂いたことで、
と思うものを見つけることができました。
それが何かというと、『信頼』です。僕たち夫婦にとって、信頼こそが何よりも大切なものだと思ったのです。
- 罵声を浴びせられたのも
- 拳の雨を浴びせられたのも
- 芋焼酎ロックを浴びせられたのも
すべては、僕の信頼が足りていなかったからだと思うのです。
その出来事からというもの、「妻とのより良い夫婦関係を築く」ことを目的に、試行錯誤する日々を送っていました。
でも、信頼は一朝一夕には貯めることができません。どうしても長い期間がかかります。(なのに信頼を失うのはたった一瞬って、割りに合わないですよねw)
そんな悩みを抱えていた時、とある考え方を採用して実践したことで、妻との信頼関係の歯車が回り出したのです。
するとある日の朝、僕に衝撃的な事件がおきました。あえて名付けるなら「Good morning おにぎり事件」です。
と唐突に妻が声をかけてきたのです。(今まで一度も言われたことがなかった!)
この未知の体験は夢かと思いました。人の悪口ばかり言う闇系の南海キャンディーズ山ちゃんが、女優の蒼井優と結婚したニュース並みに夢かと疑いました。
何度もほっぺをつねりました。でも…
頬を走る痛みに「これは現実なんだ」と確信したのです。
1969年…人類は初めて月に降り立ちました。そこでかの有名な「ニール A アームストロング」はこの言葉を残しています。
僕にとって、いや我が家庭にとって「Good morning おにぎり事件」は人類が月に降り立った伝説と同じなのです。だから僕はこう言いました。
と。
そしてこれまで殺伐としていた冷戦状態の妻との関係がギューンと改善へ進んでいったのです。
この記事では、最高の伴侶を目指すために押さえておきたい
『『信頼残高』とは|人間関係のトラブルを招くのは信頼不足が原因』
についてお話させていただきます。
夫婦関係に悩んでいる方、全員に採用してもらいたいオススメの考え方の一つです。
結論から言うと信頼残高の考え方を採用すると、お互い良好な関係を築けます。
100%ではないにしろ、100%に近づくために限りなく力を発揮してくれます。
さらにこの考え方は夫婦関係に限らず、仕事でも使えるし、人間関係全般=全人類にも使えるというくらい重要な考え方だと思っています。
ということで、もしも今の夫婦関係に悩んでいて、より良い夫婦関係にしたいと思っているなら、ぜひこれから先の内容を読んでみてください。
この記事でわかること
夫婦関係を改善に導く考え方「信頼残高」とは?
信頼残高とは、人と人との信頼感や安心感を「銀行口座の残高」に例えたものです。
別名「信頼口座」とも言います。
信頼残高はアメリカのスティーブン・R・コヴィー先生が書いた『7つの習慣』という本に出てくる考え方です。
What’s 7つの習慣とは?
『7つの習慣』は、「人生を本当の幸福へと導く成功哲学だ」「人生のOSだ」と多くの人に言われている書籍の一つ。
40か国以上の言語に翻訳され、全世界で2,000万部を越えるベストセラーとなっています。
信頼残高という考えは、夫婦の関係性をより良くしていこうと思ったら、無くてはならない大切な考え方です。
(この考え方を義務教育でちゃんと教育したらどれだけの人が救われるのかって本当に思います。)
信頼残高を貯めるメリット
夫婦関係に限らず、むしろ人間関係全般に言えますが、信頼残高を貯めることで、次のようなメリットが得られます。
- お願い事を聞いてもらえる
- やりたいことを応援してもらえる
- 手助けしてほしいときに手伝ってもらえる
- 間違いを犯しても多少のことは許してもらえる
上記に挙げたのは基本的な例です。
これに冒頭でも紹介した我が家の特例、これまで一度もなかった「朝ごはんが出るようになった」というのもありますw
たかが朝ごはん、されど朝ごはん。我が家にとっては大いなる一歩だったのです。
信頼残高の仕組み
この信頼残高の仕組みはどうなっているかというと、銀行口座の仕組みそのものと、とても似ています。
銀行口座はお金を預け入れすると残高が増えて、お金を引き出すと残高が減ります。
信頼残高も仕組みは同じで、銀行口座のお金が信頼に置き換わったようなものです。
人は誰しも日常生活の中で、無意識に相手の言動に対して点数をつけています。
この点数がいわば『信頼』で、点数が増えるほど信頼感が高まって、信頼残高も増えていきます。
どんどん積み上がっていくと、先ほどのメリットのように、相手がこちらの言動を悪い方向にとらずに理解しようとしてくれます。
逆に点数が減るほど不信感が高まって、信頼残高も減っていきます。
どんどん減っていくと、相手がこちらの言動をすべて悪い方向に受け取ってしまい、理解しようとしてくれません。
その状態はまるで地雷原を歩く歩兵のよう。相手の顔色を伺いながら、言葉一つ一つに気を使いながら、常に緊張感を持って接する必要が出てきます。
すると次第に関わることが面倒になり、お互いが無関心な状態になってしまいます。
こういう状態になることを防ぐためにも、信頼残高を蓄える必要があります。
では一体どうしたら信頼残高を貯めることができるのでしょう?
という話に入る前に、まず押さえておきたい信頼残高の3つの大前提についてお伝えします。
それを知っているか知らないかで、信頼残高を継続的に貯められるかどうかが変わってきます。
夫婦関係を改善する前に抑えるべき信頼残高の3つの大前提
信頼残高には次の3つの大前提があります。
- 信頼残高はひとりひとり口座が違う
- 信頼残高は貯まりにくくて減りやすい
- 信頼残高は強力なお願いごとほど減る
それでは一つずつどんな意味がるのか見ていきましょう。
【前提1】信頼残高は一人ひとり口座が違う
信頼残高は人間関係から生まれる以上、一人ひとり口座が違います。
銀行口座はキャッシュカードとATMさえあれば、どこからでもお金を引き出すことができますが、信頼残高は一人ひとり口座が違います。
つまり、知人・友人・恋人・夫婦・子供・仕事仲間など『人間関係の数だけ信頼口座がある』ということ。
だから、子供の信頼が増えたからといって、妻の信頼が増えるわけじゃないのです。
【前提2】信頼残高は貯まりにくくて、減りやすい
信頼残高は貯まりにくくて、減りやすいです。
銀行なら預け入れる金額を増やして、引き出す金額を減らせば、貯めていくことができますが、信頼残高は同じようにはいきません。
たとえば、どんな人でも決められた時間どおりに遅刻せず出社すると思います。でもそれを一度やったからといって、
なんて、社長から言われるかといったら、言われないですよね。
毎日定刻通りに無遅刻・無欠席を何回も繰り返すことで、やっと皆勤賞など貰えるわけじゃないですか?
つまり、爆発的に一足飛びで信頼は貯まるわけじゃないのです。
恐ろしいのが逆の方です。一度でも約束をすっぽかしてしまうと(特に重要度が高いものほど)、
と信頼がガタ落ちです。
セブンイレブンという大手企業が起こした「7Pay事件」しかり、お笑い芸人の宮迫と亮が会見した吉本工業のニュースしかり。
不祥事を起こしたり、その対応がお粗末だと不信感が募ってしまいます。
信頼残高は人によって点数が違う
また、なぜ貯まりにくいかというと、同じ言動でも人によって無意識につけている点数が違うからです。
全国どのTSUTAYA店舗でも一律でポイントが決まっているTポイントカードのように、100円分の購入したら1ポイント!みたいなシンプルな目安もありません。
Aさんで信頼が増えた言動でも、Bさんだと逆に信頼が減ってしまうことさえあります。
相手の持っている価値観によってどれだけの点数がつくのか左右されるため、一気にポイントを貯まらないのです。
【前提3】信頼残高はお願いが強力になるほど減る
信頼残高を引き出すというのは、「相手の力を借りる」ということです。
だから、
- 相手に直接お願いする度に信頼残高を引き出して使う
- お願い事のレベルによって引き出す割合も変わる
という暗黙のルールみたいなものがあります。
わかりやすい例は「人からお金を借りる」です。
初対面のAさんと、長年付き合いがあって約束を守ることで定評のある親友Bさん「5,000円貸してほしい」と言われたとしましょう。
あなたはどちらなら貸してもいいと思えるでしょうか?
おそらくほとんどの人はBさんだと思います。なぜならBさんとは信頼関係があるからです。一方で初対面のAさんは信頼がゼロの状態です。
信頼ゼロのAさんにお願いされても、「貸しません」とか「本当にこの人信じて大丈夫?」と思うはずです。むしろそのお願い事をしてくる、初対面のAさんには不信感が出て、信頼残高0がマイナスになることも考えられます。
これが「直接お願いする度に信頼残高を引き出して使う」ということです。
では先ほどの親友Bさんのお願い事のレベルが上がり、「50万円貸してほしい」と言われたとしましょう。するとどうでしょうか?
いくら信頼残高がある親友Bさんでも、貸すには迷いが出るはずです。信じてるけど、本当に戻ってくるのか?と思うことでしょう。
「この人はちゃんと返す人(支払える人)」という信頼の基準値を超えてないと、貸す決断はできませんよね。
そんな感じで、「強力なお願いほど信頼残高を引き出すこと」になります。
だから信頼残高100円分の状態でお願い事しても、
と言われるのがオチです。つまり、提案が却下されるのです。
ということは、お小遣いを1万円上げてほしいなら最低でも、お願いするに見合う以上(=1万円以上)の信頼残高を貯めておく必要があるってことですね。
夫婦関係(人間関係)を改善するための信頼残高を増やす方法
さて、ここからが本題です。
一体どうやって貯まりにくい信頼残高を貯めることができるのか?
書籍『7つの習慣』では、人間関係で信頼残高を積むために、以下の①〜⑥(+1つ)が大事だと語られています。
- 相手を理解する
- 小さなことに気を遣う
- 約束を守る
- 期待を明確にする
- 誠実さを示す
- 引き出してしまったときは心から謝る
- 『〜つもり』で行動しない
それでは項目を一つずつ見てみましょう。
【方法1】相手を理解する
まず一つ目が「相手を理解する」ことです。
信頼残高は「相手」がいるからこそ貯めるられるもの。
そのため、自分が相手からしてもらいたいと思うことをするだけでは、実は不十分なのです。
信頼残高を貯めるには、「相手に感動を与える」「相手に感謝される」などがキーワードになってくるのですが…
人は得てして相手の欲求や求めていることを、自分の価値観やフィルターを通して、都合よく解釈する性質があります。
そのため相手のことを理解しないままだと、良かれと思ってやったことが
- ただのありがた迷惑なこと
- 本当に役に立ち感謝されること
どちらなのかの判断ができません。
せっかくの努力も水の泡、善意が拒否されたと感じて、余計関係を閉ざしたくなってしまいます。
しかもありがた迷惑なことだったら、信頼残高は増えるどころか、逆に信頼残高が減ってしまいます。
たとえば、良かれと思って散らかったキッチンを片付けしていたら
みたいに信頼残高が減ってしまうのです。(これ僕です)
相手を理解するためには、『問い』を持つこと
では一体どうやって「相手を理解する」を実践すればいいのでしょう?
そのために効果的なのが、以下のような問いを持つことです。
- 相手はどんな価値観を持っているのか?
- 相手は普段からどんな考え方で生きてるのか?
- 相手はどんなことで不快な気持ちになるのか?
上記の問いを投げかけ、導き出された答えをまずやってみる。
そして、相手に喜んでもらえたかどうかを判断して、その言動を積み重ねていくのです。
相手を理解する過程は未知との遭遇との連続
相手を理解する過程って、「意味わからん」という未知との遭遇の連続です。
たとえば我が家なら、
- すぐにやらず放置する妻
- すぐにやる即行動の僕
という水と油のような相反する関係性があります。
食後の食器洗いでも
と思う僕と
と思っている妻がいるのです。
相手のことを理解しようとせずに、自分が考えたことや思ったことを、そのまま伝えると
という風に怒られ、信頼残高が減ってしまいます。
たとえ自分の価値観になくて理解できなかったとしても
- それでも相手のことを理解しようと努力する
- 相手と自分の中庸(バランスが取れた点)を見つける
この2つの意識して、相手に働きかけていくことが大切です。
どうしても相手の理解できない所を見てしまうと、「嫌だなぁ」という気持ちになることがあります。
その気持ちを放置したままにしておくと、相手と徐々に距離を置き、やがて無関心になってしまう可能性も。
それを防ぐためには、以下の「【嫌いな人を克服】嫌いのメカニズムを知り、嫌いな人との関わり方を変える方法」を参考にしてみてください。

【方法2】小さなことに気を遣う
二つ目は「小さなことに気を遣う」ことです。
相手への小さな心遣い、そして家族でも礼儀・礼節を持つことで、夫婦間の信頼残高を貯めることができます。
逆にいえば、小さなことに気を遣えないと信頼残高を貯められません。
小さなことに気を遣うとは、いわゆる『目配り・気配り・心配り』のことです。
それぞれの言葉を定義すると、以下のようになります。
- 【目配り】細かなところまで気づいて行動すること
- 【気配り】相手が求めていることを考え、先回りして行動すること
- 【心配り】相手の立場になり、感動を与えるような行動をすること
具体的な行動に落とし込むと、次のようなものなどです。
- あいさつする
- コーヒーを入れる
- 席や道を譲る
- 相手に合わせて部屋の温度を調節する
- 体調が悪い時には察して気遣う
- 髪型やメイク・服装が変わった時に気づく
- 物を落としたら拾ってあげる
こうやってピックアップしてみると、些細なことばかりかもしれません。
でも継続してやっていくことで、未来の夫婦間の信頼関係は大きく変わってきます。
ここで一つ、これ大事だなと思った「ある投稿」をご紹介したいと思います。
【愛の道】
愛情とは、みること。
見よ。視よ。観よ。回よ。看よ。
み尽くすことが、愛の道。— ゆにわ塾@北極流 (@hokkyokuryu) April 3, 2020
つまり、愛情=信頼を育てるためには、どれだけ相手を見ていて、安心感を与えられているかということが重要なのです。
とはいえ、些細なことに気を遣うのは、男は苦手だし面倒くさいと感じてしまうことって多いですよね。
そんな時は、次にご紹介する「考え方」を採用してみてください。
バタフライエフェクト効果 – 小さなことが大きなことに繋がる
「小さなことに気を遣う」ことができるようになるために採用したい考え方があります。
それが「バタフライエフェクト効果」というものです。
【What’s バタフライエフェクト効果】バタフライエフェクト効果とは、一匹の蝶の羽ばたきが、めぐり巡って、地球の裏側でハリケーンを引き起こすように、ほんの小さなことが、あらゆる不確定要素と重なり、次第にとんでもない大きな出来事の引き金に繋がっていくこと。
この考えを採用するのです。
たとえば、この考え方はある名曲にも含まれています。それが小田和正の「ラブストーリーは突然に」の歌詞です。
あの日、あの時、あの場所で
君に会えなかったら
僕らはいつまでも
見知らぬ二人のまま
この歌詞のように、見知らぬ二人のままで終わらなかったのは、ほんの些細な選択があったからです。
つまり、僕たちの毎日であったり、人間関係や夫婦関係も「日々の小さな選択」によって作られているという事です。
逆にいえば、その小さな選択がこれまでの人生を大きく左右し、今に繋がっているのです。
だからこそ、小さなことに気を遣うことって実はめちゃくちゃ大事なんです。
そんな風に「バタフライエフェクト効果」という考え方を採用してみると、小さな気遣いもしてみようという気持ちが芽生えてきます。
【方法3】約束を守る
三つ目は「約束を守る」ことです。
信頼はどんな些細な約束であれ、破ると大きく減っていきます。
だから約束を守るのは信頼残高を無駄遣いしないためにも、とても大事なことです。
とくに関係性が近い人物との約束はどうしても、「このくらいの約束なら破っても大丈夫だ」という意識が芽生えがちなので注意が必要です。
つまり、守れない約束ならしない方がマシなのです。
ここで約束を守らなかったらどうなるのか?我が実家で起きたエピソードを、1つご紹介したいと思います。
信頼残高はこうやって減る – 約束を破り続けた父と約束を破られた母から得た学び
結婚して約30年。僕の両親が、熟年離婚しそうになった出来事があります。
その原因は父の些細な口約束にありました。
実家のある地域は過去に大雨の水害に遭い、今住んでいる家は次の災害では耐えられない状態でした。そのため新居を建てる計画が上がったのです。
そこで父は、「○月に家が建つ。業者も決めてお願いもした」と、母親へ約束をしました。
するとそれを聞いた母親は、「新しい家になる」「新しい家具を新調しよう」という期待感と希望に胸を膨らませる事になります。
しかし、そこである問題がきました。業者の方が全く作業を進めてくれないという問題です。
そこで父がすぐに行動を起こしていればよかったのものの、「もうすぐ話が進む」の一点張りで、母親への共有もしなかったのです。
そして月日は流れ、なんと一年。
約束したことを守らない父親に不信感を抱いた母親のイライラは頂点に達し、口論から家出。さらには父と離婚するという話にまで発展したのです。
結果的に離婚はしなかったものの、このように些細な約束でも破り続けると、信頼残高がどんどん減っていってしまうのです。
さらに悪いのが、約束を破り続けると、「この人は約束を破る人」という印象が相手の中で芽生えてしまいます。
その印象がつくと、そもそも貯まりにくい信頼残高が余計に貯まりにくくなってしまうのです。
ですが逆に言えば、約束を守り続けると「この人は約束を守る人」という印象をつくることができます。すると相手との信頼関係もより強固になるのです。
だからこそ「約束したことは守る」、もしくは「できない約束はしない」ということを徹底することはとても大事になってきます。
【方法4】期待を明確にする
四つ目は「期待を明確にする」ことです。
これどういうことかと言うと、期待を明確にせず曖昧な状態だと、人間関係や夫婦関係で問題が起きて信頼が減るからです。
たとえば、家族旅行などの計画立て。
こういうのって言い出しっぺが計画を立ててくれるものだろうと思いがちじゃないですか?
そしていざ当日になり言い出しっぺが
とか聞いた日には、
と怒られ、喧嘩へ発展。そして、「この人は何もしない人」という印象を持たれて、信頼を失ってしまうのです。
だから夫婦間においても、相手に何を期待しているのかを、ちゃんと言葉で明確に伝える必要があります。
どうしても夫婦のような近しい人ほど、それぞれの役割に対する無意識の期待というものを持っています。
この無意識の期待がとても厄介で、伝わっているし受け入れてもらえるという前提の思い込みがあるのです。
そしてお互いに自分の持っている無意識の期待からズレている時に、信頼残高が減るのです。
役割(誰が・何を)を明確にする
先ほどお伝えした無意識の期待を防ぐために必要なのが、役割を明確にすることです。
役割を明確にするには以下の3つを決める必要があります。
- 【Who】誰が
- 【When】いつまでに
- 【What】何をする
我が家ではすれ違いを減らすために、「誰が・いつまでに・何をやる」、これを決めるようにしています。
たとえば、風呂掃除、部屋掃除、洗濯は僕が朝会社に行くまでにやり、料理、ゴミ捨ては妻が担当する。そんな感じで役割を分担していますが時と場合によって、入れ替わることもあります。
お互いに役割分担を明確にすることで、些細なことでのすれ違いや喧嘩は、圧倒的に減らせます。
さらには毎日お互いに与えられた役割をこなすことで、より役割意識が強くなり、大体何をやるのかが見えるので、フォローもしやすくなり、信頼関係も以前と比べ良好になっていきました。
人は役割意識がないとなかなか行動できないものです。仕事ならできるけど、自宅だとできないというのはひとえに「役割意識があるかないかの違い」なのです。
だからこそ、役割意識を育てるためにも、役割を明確にすることが重要です。
【方法5】誠実さを示す
五つ目は「誠実さを示す」ことです。
これは逆を考えるとイメージしやすいと思います。要は不誠実さですね、たとえば…
- 嘘をつく
- 隠し事をする
- 傲慢な態度をとる
- 人によってコロコロ言動を変える
こういった不誠実な対応は、信頼残高が減ってしまいます。
お笑い芸人の宮迫・亮の会見後の吉本興業の社長の会見とか良い例かなと思います。
嘘をついたり、隠し事をしているような歯切れの悪い回答をするたび、不信感が募っていきます。(つまりは信頼残高が減っています)
この誠実さを示すというのは、何も相手が目の前にいる時だけの話ではありません。その場にいない「第三者」に対する言動も誠実であることが大事です。
目の前の人だけに誠実に接していても、陰で悪口を言っていたら、
という印象が残ります。
これは言わば、試合は本気でやるけど、練習はサボる部活生みたいなもので、そういう人がチームから信頼されるかというと、かなり微妙です。
そういえばこの間、「これは不誠実だ」と感じて、もう二度とそのメーカの商品を買わないと決めたエピソードがあります。それをご紹介したいと思います。
信頼残高はこうやって減る – 不誠実な対応で2ヶ月待ちした結果、違う商品届いて、もう二度と選ばないと決めたメーカーの話
あれは数ヶ月前のことでした。
僕は普段このブログをIPadとLogicoolのBluetoothキーボードを使って書いているんですけど、たまたまキーボードのエンターだけ壊れてしまったんです。
そのキーボードは保証期間内だったので、交換依頼をしたのですが…
そこでびっくりしたことがあります。
それは連絡したのに、1ヶ月以上音沙汰なし。
連絡が返ってきたと思ったら、添付した保証書の数字を見間違えていて、保証期間じゃないと言われる始末。さらに返信するもまた1ヶ月以上音沙汰なし。
挙げ句の果てには、交換希望した製品とは違う製品が届き使えないという展開。
あまりの対応の悪さに、これまで人生で一度もクレームを言ったことがなかった自分が、初めてクレームを入れました。
本当に衝撃で、もう二度とその会社の製品を買わないと、強く心に決意したのです。
そんな感じで、不誠実な対応が続くと、信頼残高は減るだけでなく、文句やもう二度と会いたくないという風になってしまうのです。
働けば働くほど、自分の不誠実さに気づていく
先ほどの事例のようにならないためには、誠実さを発揮していくには、どういうことを心がけていけば良いのでしょうか?
誠実さを発揮していくために、とても参考になった記事がありましたので、全文引用させていただきました。
【働けば働くほど、自分の不誠実さに気づていく】仕事で最も大切なことは誠実であること。
最低限の誠実さとは
1)自分の都合がいいように人を利用しない。
2)ごまかさない、隠し事をしない、裏切らない。
3)何か間違ってしまったことがあったら、正直にすぐに伝える。
それを踏まえたうえで
人とちゃんと向き合いながら
真剣に働いていくほど
自分の中にある 不誠実な部分に気づけていく。
あとは その未成熟な自分を認めて(受け入れて)
不誠実さを無くしていく。それが誠実になっていく
至誠への道。By 成長のヒント
ということで、
- 目の前の人
- その場にいない人
どちらに対しても裏表ない誠実な態度を心がけるようにしましょう。
【方法6】引き出してしまったときは心から謝る
六つ目は「引き出してしまったときは心から謝る」ことです。
相手から信頼残高を引き出してしまう(減らしてしまう)ことって絶対に起こります。
なぜなら、全てのことを100%完璧にできる人間なんていないからです。
約束を破ってしまったり、気遣いができず相手に嫌な思いをさせてしまうことは起こってしまうものです。
その時は心から反省して、「間違ってました、ごめんなさい」と、素直に自分の至らなさを認め、相手に対して謝ることが大切です。
ただ、そうは言っても心から謝るのはなかなか難しいもの。親しい関係なら尚更ですよね。
だからこそ、あえて自分の非を認めて謝ることで、相手も許してくれます。
もちろん内容によっては、すぐに許してくれない場合もあります。
そのときはそのときで、謝ったしいいかと放置せず、一発逆転で一気に信頼を回復しようとせず、地道に誠実な対応をし続け、時間をかけて解決することが大切です。
そのために心がけておきたいことがあります。
合言葉は「反省1秒・即改善」
それは、「やっちまったことを延々と反省するよりも、やっちまった後にどうフォローするかを考えて行動すること」です。
そのための合言葉をご紹介したいと思います。それが…
「反省1秒・即改善」です。
大抵の人は「やっちまった」となった時、反省することに重きを置きがちです。
反省し続けほど自分の至らなさにずっとフォーカスする事になり、どうしても気持ちが「暗く・重く・冷たく」なっていきます。
すると次の行動を起こす一歩が重たくなり、踏み出せなくなってしまいます。
そこで厄介なのが、一人で凹んでいるつもりでも、実は相手にも伝わっているという点です。そうなると逆に相手に気を使わせてしまいます。
どんどん自己嫌悪になり、どんどん流れが悪くなり、どんどん関係性も悪くなってしまいます。
たとえばこんな感じ。
こんな感じですね。悪い流れは誰かに止めてもらうのではなく、自分自身で止めなければいけません。
だからこそ、そういう時は「反省1秒・即改善」を唱えて、自分のスイッチを切替えましょう。
そして、また新たに信頼を積み上げていくために誠実な対応で改善し続けましょう。
【方法7】『〜つもり』で行動しない
七つ目は「『〜つもり』で行動しない」ことです。
たとえば以下のようなものです。
- わかったつもり
- 知ってるつもり
- 聞いてるつもり
- 言ったつもり
- できてるつもり
こういった「〜つもり」は、すれ違いが起きて相手に誤解されたり、信頼を失う事に繋がりやすいです。
言ってしまえば、「〜つもり」は小さなすれ違いを生み、喧嘩へと発展したり、信頼関係にヒビを入れる根本原因なのです。
「〜つもり」を防ぐ方法
じゃあ「〜つもり」を防ぐためにはどうしたらいいのか?
そのためには次の3つが大事です。
- 行動できるように具体的に伝える・伝えてもらうこと
- 忘れないようにメモを取ること
- 間を空けずに、すぐに対応すること
どれも大事なのですが、一つだけ選べと言われたら「間を空けずに、すぐに対応すること」、これに尽きます。
すぐに対応することで、「この人はすぐやってくれる人」という印象をつくれるし、信頼を貯めることもできます。
仮に何か誤りがあったとしても、すぐに対応することで、事前にミスを訂正・改善することができます。
夫婦の依頼をすぐ対応していると昇給するという嘘みたいな本当の話
さらに言うと「間を空けずに、すぐに対応すること」を夫婦関係で当たり前のようにやっていると、実は日々の仕事にも活きてきます。
夫婦で依頼されることは、「これやってくれたから、お金あげる」というような仕事みたいな見返りがありませんよね。
だからこそ、見返りがないものにすぐ対応していると、「見返りがあるなし関係なく、即対応する姿勢(働き方)」が養われていきます。
すると普段の仕事でも働き方の感覚が変わっていきます。
すぐ対応するのが当たり前になると、上司や同僚からも評価を得られるし、もしかする役職を与えられたり、昇給する可能性も上がります。
嘘のような本当の話で、僕はこの家庭での働き方を会社でも発揮していたら、昇給&役職を与えられました。
るろうに剣心の斎藤一の台詞を借りるなら
ではなく
ですね(語呂わるw)
すぐやる習慣ってどうやってつくるの?という方は、以下の「後回し・先延ばし癖を改善!すぐやる習慣を身につけ信頼を勝ち取るための公式」も参考にされてみてください。

夫婦関係を改善する考え方『信頼残高』のまとめ
では最後に、この記事のまとめをしておきたいと思います。
今回お伝えしたテーマは
『『信頼残高』とは|人間関係のトラブルを招くのは信頼不足が原因』
という話でした。
信頼残高とは、人と人との信頼関係を銀行口座の残高に例えたものです。
銀行口座にお金を預ければ、いつでも引き出してお金を使えるように、「信頼」を貯めておけば、いつでもその信頼に頼ることができます。
信頼残高が沢山あるほど
- お願い事を聞いてもらえる
- やりたいことを応援してもらえる
- 手助けしてほしいときに手伝ってもらえる
- 間違いを犯しても多少のことは許してもらえる
など、夫婦にとって良いコミュニケーションを取れるようになります。
そんな信頼残高を増やすためには、以下の7つを実践することが大事だとお伝えしました。
- 相手を理解する
- 小さなことに気を遣う
- 約束を守る
- 期待を明確にする
- 誠実さを示す
- 引き出してしまったときは心から謝る
- 『〜つもり』で行動しない
これらの要素を一言でまとめると「相手のことを考えて行動する」ということですね。
冒頭でご紹介したように、信頼残高がゼロもしくはマイナスになると、僕のように、「焼酎を全身で飲む」という未知の体験をする日がくるかもしれません。(体に浴びると酔いますよ〜)
ぜひこの記事を読んだ方には、あなたのためにも奥さんのためにも、何より子供のためにも、そうなって欲しくありません。
だから、日々信頼を積み上げれるよう、この記事の内容を心がけて過ごしていただければ幸いです。
また信頼残高にプラスして、「徳」という考え方も採用すると、より日々が楽しくなります。
ぜひ一度以下の記事も読んでみてください。

この記事を「最高の伴侶・パートナー」へと繋がる一歩やキッカケにしてもらえたら嬉しく思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。