- 整理整頓しようとしない
- 掃除をしようとしない
- 自分ばかりが忙しいそぶりをする
上記の3つは2014年にgooランキングで発表された「妻にイライラすることランキング」の1位〜3位までです。
ちなみに旦那にイライラするランキングもあります。妻のイライラポイントがどこなのか参考になりますよ笑
誰だってイライラしたくて夫婦になったわけじゃない、この人と一緒に理想の幸せを掴みたい、そう思って夫婦になると思うんですね。
一億人以上の中から奇跡のような確率で巡り合い繋がった妻に、毎日イライラするなんて望まないことじゃないですか?
かといって、妻(相手)がすぐに変わることを期待しても、現実はカンタンに変わりません。
じゃあ、今のイライラしている関係のまま指をくわえてジッと耐え続けるのかというと、それも違います。
そんな八方塞がりの時こそ、まずは変えられるものに目を向けてみるのをオススメします。
そう、妻に毎日イライラしてしまう自分自身は、今すぐにでも変えることができます。
ということでこの記事では、最高の伴侶を目指すために押さえておきたい
『脳の錯覚を利用して人間関係のイライラを克服する方法』
についてお話させていただきます。
今回お伝えする方法を実践すると、まるでリビングの照明をパチっとOFFするかのように、イライラをリセットできるようになります。
しかも、妻との夫婦関係のイライラが減るだけじゃありません。
仕事でも他のことでもイライラした時に応用できます。さらに、使い込むほどイライラを一瞬で解消できるようになり、ストレスで数日悩み続けるなんてことがなくなります。
つまり言ってしまえば、ストレスとは無縁の状態になれるのです。
そこでこの記事では、
- イライラする仕組み
- イライラしたらやるべきこと
- イライラがピークに達すると起こる5つの行動
上記の3つのことをお伝えします。
イライラする仕組み
まず最初に共有しておきたいことがあります。それは『(脳の観点からみたときの)イライラする仕組み』についてです。
人には
- 【喜】嬉しい
- 【怒】イライラ
- 【哀】悲しい
- 【楽】ワクワク
という感情がありますよね。
実はこれらすべての感情を動かしている器官が脳にあります。それが大脳辺縁系にある『扁桃体』というアーモンドのような形をした小さな器官です。
扁桃体は外部から何かしらの刺激を受けた瞬間に「快」と「不快」のどちらかに分けています。
たとえば、美味しいものを食べたら考えるより先に「美味しい」か「まずい」かを判断できるのは、この扁桃体という神経組織の働きがあるからです。
つまり、妻の嫌なところを見た瞬間にイラっとするのは、この扁桃体という器官が反応していて「不快」へ分けてるからなのです。
人は常にこの「快」と「不快」が振り子のように揺れ動いています。
でも、扁桃体が不快に分けたものを、瞬時に快へと切り替えることさえできれば、イライラし続けることは減らせそうですよね。
じゃあ、そのためにはどうしたらいいのか?
そこで利用したいのが『脳の錯覚』です。
脳の錯覚 – 『正しい』と思っていることの99%が錯覚
脳のエキスパートに西田文郎先生という方がいます。西田先生はこう言いました。
人の脳が『正しい』と思っていることのほとんど99%は錯覚
たとえば、次の画像をご覧ください。これは「ルビンの壺」と呼ばれる錯視です。

黄色い部分に着目すると壺が見えて、黒い部分に着目すると向かい合う二人の横顔が見えます。
つまり、人はどこに着目するかによってまったく違うものが見える、ということ。
他にもたとえば、Before/Afterなんかもそうです。よくライザップのCMで見るようなものですね。

ライザップで実践する前と実践した後の体型の違いを見ると、僕を含めほとんどの人は「あの人に効果があったなら、きっと自分も効果が出るに違いない」と考えがちです。
実際には効果が出なかった人も中にはいるかもしれませんよね。でもそういうのを考えるよりも先に「きっとなれるだろう」と思い込みやすいのです。
ルビンの壺にしろ、Before/Afterにしろ、人は一度そのように見えてしまうと、それ以外の見方が難しくなります。
つまり、『脳は一方通行のクセがある(=錯覚しやすい)』ということです。
脳の錯覚が起こるメカニズム
では、脳の錯覚はどのようにして起こるのか?
それを知るためには、まず脳がどういう仕組みになっているのかを知る必要があります。
人間の脳は三つの層で構成されています。
一番外側にあるのが「大脳新皮質」、その内側にあるのが「大脳辺縁系」、さらに内側、中心部にあるのが「脳幹」です。
大脳新皮質は「考える脳(知性脳)」のことです。いわゆる人間脳で、よく言われる右脳とか左脳は大脳新皮質の左側と右側の部分を指します。
大脳辺縁系は「感じる脳(感情脳)」のことです。いわゆる哺乳類脳で、本能や欲望、怒りや不安、好き嫌いなどの感情を司っています。
脳幹は「生きるための脳(反射脳)」のことです。いわゆる爬虫類脳で、自律神経やホルモンをコントロールしたり、呼吸や体温調節など人が環境に適応できるように働く原始的な脳です。
寒い日に鳥肌が立つ生理現象が起きるのは、この反射脳が思考や感情に関係なく「外敵から身を守れ」と指令を出して本能的に反応しているからです。
人の脳は入力と出力の繰り返しで強化される
これら三層の脳の基本的な働きが「入力と出力」です。
人の脳は入力されたすべての問いかけに、出力するという形で応えるという流れになっています。
そして入力と出力を繰り返すことで、人の思考回路は強化されていくんですね。
それはまるでGoogle検索で調べ物をするときと同じようなもの。気になるキーワードを入力すると結果が出ますよね。
そして検索結果から新たなキーワードを手に入れて、また検索して次の検索結果が出力される、そんな感じです。
夫婦関係に置き換えると、次のような流れですね。
-
入力帰宅して散らかった部屋を目撃して、「なんで妻は整理整頓できないんだろう?」と思う
-
出力脳が「妻が整理整頓できない」ことにフォーカスを当て、散らかった場面ばかり意識するようになる
-
再入力そして、また「なんで妻は整理整頓できないんだろう?」と思う
-
再出力脳がさらにフォーカスを当て、どんどん不快になっていく
このような繰り返しが行われ続けると、脳にマイナスな思考回路が作られどんどん支配されていきます。
そして妻の嫌なところ探しの達人になり、家に帰る度、ため息をつく不幸の連鎖にハマっていくのです。
だから、普段から
- 何を考えて(入力して)
- どのような行動をするか(出力するか)
を意識することが大切になってきます。
とはいえ、マイナスにフォーカスすることは100%避けられません。
なぜなら常に人は「快」と「不快」が振り子のように揺れているからです。
そこで大事になってくるのが、夫婦関係で妻にイライラする仕組みの章でご紹介した、『扁桃体が不快に分けたものを、瞬時に快へと切り替えること』です。
妻にイライラしたらやるべきこと
ここまでを簡単におさらいします。
妻の嫌なところをみると、扁桃体が反応して「不快」に分ける、だからイライラする。
そして嫌なところをずっと考えてイライラし続けると(入力)、余計その行動が目に入るようになり(出力)、どんどん嫌なところばかり考え(再入力)…
妻のことが嫌いという思考回路が強くなっていくという話を脳の働きという視点からお伝えしました。
イライラは絶対に避けられないので、減らすためには何が必要かというと『扁桃体が不快に分けたものを、瞬時に快へと切り替えること』。
つまり大事なことは
という考え方です。
じゃあ一体どうやってリセットするのか?
イライラ感情をリセットする2つのステップ
イライラの感情をリセットするためには、次の2つのステップがあります。
- 自覚する
- 方向づけする
それぞれについて解説します。
自覚する – エネルギーの無駄づかいを防ぐ
最初のステップは「自覚すること」です。
自覚することで、イライラしている自分を客観的に見て、エネルギーの無駄遣いを防ぐことができます。
そこでオススメなのが次の合言葉です。
何だ光ってるだけか
じゃあとっととルーティーンで元に戻すか
もしくは、
今イライラしている自分は、本来の自分じゃない!
イメージしやすいように、快と不快を判断している扁桃体を、電球に見立ててみましょう。
妻の嫌なところ、たとえば「散らかしっぱなし」の行動をみると、扁桃体にピカッと電気がつくと思ってください。イライラしたままだと、扁桃体の電気はつけっぱなし状態になります。
自宅でも電気を無駄につけっぱなしにしておくと、余計な電気代がかかるじゃないですか?
この状態は人で言うと、怒りといった感情に余計なエネルギーを浪費させてる状態なんですよね。
イライラへエネルギーの無駄遣いしてると、仕事中にもイライラすることを考えて、凡ミスしちゃって怒られたりします。
怒っている自分がなぜか怒られるハメになります。まるで合気道のように、怒りに注いだエネルギーがそのまま自分に返ってくるんですね。
僕の場合、イライラしてると「はらわたが煮えくり返る」という言葉があるように、本当に内臓にダメージが来てご飯食べれなくなりますw
だから一旦イライラから切り離すために、「今、私はイライラしていたんだ」と自分を俯瞰する。そのために使うのが先ほどの合言葉です。
これで不快の方向に向いていた自分を、今度は快の方向へ向けるように準備ができます。
方向づけする – 不快の方向から快の方向を向く
そして次のステップは「方向づけすること」です。方向づけと言ってますが、要は不快から快に戻すルーティーンですね。
方向づけすることで、脳に不快の思考回路を作らないようにできます。
脳は入力と出力の繰り返しによって思考回路が作られるので、不快の方向を向いたままだとどんどん不快の入出力ばかり繰り返してしまいます。
妻の嫌なところ、たとえば「散らかしっぱなし」の行動を見たという入力が入ってきて、それを不快だと思ったまま放置していると、嫌なところを探す行動を無意識にして(出力)、また再入力することになります。
じゃあどうやって方向づけをするのか?どういう観点でルーティーンを考えるのか?
そのために使うアプローチが3つあります。
- 言葉
- イメージ
- ボディランゲージ
言葉
否定的な言葉(不快)ではなく、肯定的な言葉(快)で方向づけします。
たとえば
有難い – ありがたい
がオススメです。不快になったときに、当たり前のことに感謝するのです。
イメージはワンピースのアラバスタ編のゾロの名言でしょうか。Mr.1(ダズ・ボーネス)との死闘の末、鉄をも切れるようになったあの名シーンですね。

まるでそんなゾロになったように、
そんな感じで脳に語りかけるのです。
言語中枢の左脳で「ありがたい」というと、連動している右脳もそれをイメージするようになり、肯定的な錯覚を脳にさせることができるようになります。
他にオススメしているもので、『主人公補正』というものがあります。
以下の記事で解説していますので、ぜひ採用されてみてください。

イメージ
否定的なイメージ(不快)ではなく、肯定的なイメージ(快)で方向づけします。
脳はイメージなのか、現実なのか、自分なのか、相手なのか、はたまた過去なのか、未来なのか区別ができません。
そのため極論言えば、これまでまったく経験したことがないことでも臨場感があれば、それが現実だと錯覚するんです。
有名人で言えば発明王エジソン。それまで世の中になかったものをイメージして現実にした、良いイメージが良い結果を産んだ例だと思います。
なので脳は区別できないを逆手にとって、嘘のイメージでもいいのです。「嘘から出たまこと」という言葉があるように、嘘の記憶データを脳にインプットすることで、多少のことは許せるようになります。
もちろん相手を陥れようとする嘘はダメ絶対な悪い嘘ですが、自分をより良くしよう、人を幸せにしようという思いの嘘は良い嘘です。
フィクションの映画やドラマも要は嘘じゃないですか?でも人を前向きな気持ちにしたり、勇気付けたりするから価値があるし、良い嘘になりますよね。
たとえば僕の場合はどんなイメージかというと、妻を「女神」だと思っていますw
なぜ女神なのか?それは人として見ると、どうしても対等に見ようとして自分の「正しい」と妻の「正しい」という正論戦争が勃発するからです。
お互いに思いやる気持ちが欠如するのです。これって歴史というフィールドで言えば、宗教戦争です。宗教戦争は「うちの教えが正しい」と言い張ったことから始まっています。
「女神」だとイメージすることで、視野が広くなります。そう、
という学ぶという謙虚な姿勢に変換できるのです。
そして、謙虚になると相手の声に耳を傾けられる余裕が生まれてきます。すると、ちゃんとコミュニケーションが取れるようになって、夫婦関係が良くなる兆しが見えてきます。
ボディランゲージ
不快になったとき、切り替えるための動作を決めて良い方向へ方向づけします。気持ちを切り替える行動をするということですね。
たとえば僕の場合、不快スイッチが入ったら
- 手を洗う
- 背中で合掌する
- 指をパチンと鳴らす
などです。
これはイメージと連動させているのですが、イライラすると体の中にドス黒いモヤモヤした煙があると思っています。
たとえば手を洗うことだと、そのドス黒いモヤモヤした煙が水を通して、手から排水溝へスルスルと洗い流すようなイメージをしています。
たとえば背中で合掌することだと、背中の肩甲骨から黒い煙が抜けていくようなイメージだったり、そうやって動作を決めておくとスイッチを切り替えやすいです。
動作で気持ちが切り替わる、これは例えば漫画のキャラクターが分かりやすいですよね。
これは使えそうだと思って「バリバリ仕事するぞ!」というときに僕は採用しています。こんな風に動作は何でもいいんです。
手っ取り早く考えたい人は、自分の琴線に触れた
- 漫画や映画の登場人物
- 理想の人や憧れの人
などの動作を真似するのが良いでしょう。
脳は無意識に他人を真似するというミラーニューロンというのがあるので、良い錯覚を起こしやすくなります。
イライラがピークに達すると起こる5つの行動
そして最後に、お伝えしておかなければいけないことがあります。
それは扁桃体の不快スイッチのON状態が続くと、人は次の5つの反応を起こすということです。
- 攻撃(怒る・泣く)
- 防御(だまる・フリーズ)
- 離脱(逃げる・隠れる)
- 降参(従う・諦める)
- 発狂(パニック・奇行)
この行動は自分自身も相手(奥さん)にも共通で言えることです。
扁桃体が不快スイッチが常にON状態だと、火事場の馬鹿力が発動します。でも火事場の馬鹿力は短時間しか使えず、そのあとバーンアウト(燃え尽きる)てしまいます。
極度のブラック会社で猛烈なストレス環境に置かれた人がうつ病になるとかそういったイメージです。
有名な人でいうと、たとえば記者会見で大号泣した野々村議員みたいな感じです。
あの会見で野々村さんが号泣したことで、記者たちは本当に聞きたいことが聞けなくなったと、ある番組で言われていました。
5つの行動の中で一番危険な行動
5つの行動の中でも一番怖いのは「発狂」です。
いわゆる「窮鼠猫を噛む」ってやつですね。僕自身、夫婦喧嘩でそれを体験した一人と言えます。
- 悪口の罵声
- 無呼吸で飛び交う拳
- 顔面焼酎ぶっかけ
といった経験を妻との死闘でフルコースで体験させていただきました。
なぜそのような事態にまで発展したのか、その理由を脳の働きから考えると見えてきます。
理由は単純で、妻の意見をすべて正論で潰し、妻の逃げ道をすべて封鎖してしまったから、です。
「発狂」行動を避けるためには、
相手に救い(逃げ道)を用意しておく
ことが必要なのです。
だから正論って危険です。たとえ自分が正しかったとしても、です。
- 必要以上に責めないこと
- 絶対に人格を否定しないこと
- 負けるが勝ちも大切にすること
「あえて折れる」ということも時には必要なのです。
だから旦那さん。たとえ喧嘩になっても、奥さんのために逃げ道を作れる男であってください。それが発狂の死闘を避ける術です。
イライラを克服する方法のまとめ
では最後に、この記事のまとめです。
『脳の錯覚を利用して人間関係のイライラを克服する方法』
というテーマでお伝えしました。
イライラを克服するために、脳の側面から
- 夫婦関係で妻にイライラする仕組み
- 妻にイライラしたらやるべきこと
- イライラがピークに達すると起こる5つの行動
という話をお伝えしました。
イライラしたらリセットするという考え方が大事で、そのためにやるステップが次の2つ。
- 自覚する
- 方向づけする
この記事を「最高の伴侶・パートナー」へと繋がる一歩やキッカケにしてもらえたら嬉しく思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。